「れっつごー!ついなちゃん!」の制作メモ

新曲を公開しました。

制作メモを残しておきます。

ツイート時に書いた通り、
最初からついなちゃんのイメージに寄せて作った曲です。

「そろそろ、キャラクターに寄せた曲も作ってみたいなー」
とボカロP的な進歩をしようと思った矢先に、ボイロついな誕とついなちゃんコンテストを見かけたので
これだ!!となってついなちゃんのイメージで和風ポップな曲を作り始めました。

そして、歌メロを考えようと思ったころにふと
「ついなちゃんの声と曲が合うか確かめるか」とサンプルボイスを入れ始めたのが事の始まり。

気づいたらだんだん楽しくなってきて
歌パートが入る隙間がサビしかなくなってしまった……

…なんて、既に前科もあるんですけどね。。。

なんというか、ついなちゃんてネタにしやすいというか、存在がネタよりというか(褒めてます)
つい、こうオモシロ方向に舵をとりたくなる魅力があるよね。

と、こんな与太話はこれくらいにして、
本題にはいってみる。

曲・伴奏について

僕の中でのついなちゃんのイメージが和風・ポップなイメージで
それでいてちょっと?かなり?抜けている部分もある印象なので、

・和楽器を積極的に使って和風のテイストを出す
・重厚なオーケストレーションではなく、リズムとメロディ主体の楽器構成
・リードにシンセ入れればポップになるでしょ(暴論)

という3点を意識しつつ、オケ先行で曲を作りました。

疾走感や軽快さを重視して、ポップロックな楽器構成を基本としつつ

左右では三味線や筝がベチベチ弾いてたり、
拍子木とか小鼓とか尺八とかがアクセントに入っていたり
3・3・7拍子を取り入れてみたり。(これは友人に9mmだって言われた)

というように、自由気ままに和風ポップなイメージを形にしていったら
メロディがすんなり浮かんでこないへんてこな曲になったわけです……

ついなちゃんの調声について

歌としての調整はわりとsynthVの1.8.0のAIリテイク機能にだいぶ頼っている部分はありますが、
今回は、ついなちゃんが公式で公開しているサンプルボイスとの組み合わせということなので
歌の上手さよりも、セリフボイスとの親和性
ざっくりいうと既にあるボイスの声質にどれだけ近づけるかという部分に重きを置いています。

ボイスの方も、あまり感情の起伏がありすぎず
同じようなトーンの明るめなボイスを選びつつ、
少しストーリーを感じられるような組み合わせを探しました。

とりあえず、曲中でつかうには「Hey、妖!」ボイスの扱いやすさは半端ねぇっすね。

とはいえ、公開されているボイスは時期によって
モノラルだったりステレオだったり、収録環境も様々なので
おなじついなちゃんのボイス素材同士でも音質が異なったりしています。

なので、とりあえず一旦全部モノラルにしたり
コンプで音量揃えたり、EQでちょいちょい削ったりとなんだかんだと調整をします。
(とはいえ各ボイス個別で調整するほどのことはしていないが)

ボイス素材にエフェクトかけた声をもとに、synthVのパラメーターも調整していきます。

基本的には、ジェンダーで好みの声質に近づけるところがスタートですが
v106からボーカルスタイルのパラメータも増えたおかげで、何をどう調整するか迷いがちです。

とりあえず、ぐちゃぐちゃ動かしてみて、うまくいったらそれでいい!

ということで、歌唱プリセットを適宜保存してバックアップを取りながら
思い切っていろんなパラメータを相互に動かしてトライエラーしていきます。

僕なりのポイントは
・ラウドネスはただの音量なので、バラード系でもなければ特段いじる必要が少ない
・トーンシフトとピッチシフトは最後の隠し味として微調整するのもあり

という点かなと思います。

あとは、メロディの音域によっても声のトーンは変わるので
なるべく台詞ボイスの音域に近い部分をチョイスしてあげるとよいかなと思いました。

ついなちゃんAIは胸のサイズに反比例して非常に歌メロに関しての懐が広いので
F3~F5くらいまでの2オクターブくらいはさらりと歌えてしまうんですが、

台詞のボイスと並べると明らかに声のトーンが変わってしまうので
今回は台詞のボイスに近い無理のない自然なトーンの出るA4-C5あたりを中心にメロディを組み立てます。
ロングトーンを使うとハキハキ感が薄れるので、
音符も短め、符割りのわかりやすい8分音符連打でフレーズを作っていきました。

ここまで気を使ってあげれば、あとはAIリテイク機能でバシバシリテイクしてあげればOKです!
一応音程に合わせてテンションでオートメーション書いたりしてますが、あんまり効果あるかは・・・
こだわるなら、トーンとジェンダーでオートメーションを書くとさらに声質は安定すると思います。

ここまでやるとだいぶ「ついなちゃんのしゃべり声」に近づく感じはしましたが
最後に「ボイスサンプル素材」へ近づけるために、すこしだけ音質を劣化させます。

音楽作ってる人は思い浮かべやすいと思うんですが
高音域は上の方から、低音域は下の方から聞こえてくるイメージがあると思うんですが

そのイメージ上で、ボイスの定位感とソングの定位感がだいたい同じになるように調整するイメージです。

ハイファイすぎると、妙に高かったり近かったりして感じるので
そのあたりを調整するために歪ませたりして劣化させてみました。

おかげで、サビ前の台詞からSynthVの歌への移行はかなり違和感が薄れたかなと思います。
一度歌に入ってしまえば多少の違和感は「歌声だから」で割とごまかされちゃうので、
全体通して「ついなちゃんの曲」という感じが出たかなと思います。


さすがにこれだけボイスメインの楽曲を
「VOCALOID」タグに入れるのは忍びなくて、ニコニコのタグからも外したし
ツイート時もSynthVのタグすらつけずに投下しました…

でもついなちゃんコンテストの応募資格は

https://fantia.jp/posts/1561922

・SyntesizerV ついなちゃんを使っているか→使っている。(サビだけだけど)
・ボイスサンプルは使っていいのか→音声素材を用いた作品でも大丈夫(用いたというよりほぼメインだが)

ギリギリだけどきっとレギュレーション遵守…!w

SynthVの調整の話は、あんまり体系化できていないけれど
端書レベルでCienとかであとでもう少し詳しく書いておきたいと思う

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