ORANGE BAX BANGEETAR が なかまにくわわった!

近頃は感染症の蔓延でヤバい事態になってきておりますね
緊急事態宣言なんて出たら、外出もしづらいし
もしかしたらお店も閉まるんじゃないかーということで

気になっていた中古機材を迎えに行ってきました。

ORANGE BAX BANGEETAR です!

この通り、約5年前の発売時からずっと気になってた機材なので
中古もときたまチェックし続けていたのですが、なかなかモノが出ず。

ついに見つけたので、迷っていたら緊急事態宣言が出るとかでないとか言われたので
意を決して買ってしまいました。

三行で感想

  • 歪み方に幅がある感じ、あと歪みの可変幅が広い。
  • アンプっぽい。何がと言われても困るけどアンプっぽい。
  • デカい。デカいよ。音じゃなくて本体が。

楽器屋さんでの試奏

買うかまだ決めてなかったので、手持ちのエフェクターと同じものを比較対象に用意してもらって、フェンダーアンプ×ストラトという組み合わせで試してみた。

比較対象は
・Radial Bones London Distortion(最近よく使ってるマーシャル系のディストーション)
・OneControl Fluorescent Orange Amp In A Box(BJFデザインのオレンジ風のペダル)

の2つ。

とりあえず、Londonを軸にいつもっぽい音になるようにアンプのセッティングをして
OneControlのほうに切り替えてみる。

そうして比べてみると気づいたんだけど、Londonのほうは結構レンジが狭い感じ。
バンドで使う分にはレンジが広ければいいってモノではないので悪くはないんだけど、
単体でFluorescent Orangeと比較したらちょっと「あれ?」って感じだった。

Fluorescent Orangeのほうは流石な感触で
ざらっとした質感の歪みとかあーやっぱいいなぁと思いました。

で、本題。
ORANGE BAX BANGEETAR。

方向性としてはFluorescent Orangeと似ているざらっとした歪みなんだけど
ローがきっちり出てることと、ボリュームに対する反応が数段良い。

もちろん、EQが調整できるからっていうのもあるのかもしれないのだけど
なんというか音に奥行き感がある。良いと思ってたFluorescent Orangeが少し薄く聞こえてくるレベルだ。

バンドサウンドに混ざってしまえばたぶん気にならないレベルなのかもしれないけど、
単体で聞いたときの音の圧力はORANGE BAX BANGEETARが上。

まぁ価格帯が違うのでそりゃそうかって感じだけど
やっぱりORANGEが自信をもって出してきたペダルだけあって音が良い。。

この時点で9割がた購入を決めていたのだけど、
とりあえず各つまみの動作確認と歪みのレンジの確認とかもしておいて、、、
めっちゃ歪むなコレ。

前段にクリーン気味のFluorescentをブースター替わりに入れてもいい感じに歪んでくれたので、もう購入を決断。

なんかBAXと比べちゃったからあれだけど、
残りの二つもコスパが高くてすごく良いペダルだと思ってるよ。

Londonのほうはジャズコだろうが有無を言わせずマーシャルっぽい雰囲気に持って行ってくれるし
Fluorescentについては、軽めのクランチとかバッキングにおいてのコスパはかなり高い。
BAXでがっつりローカットしてクランチ気味のセッティングするなら、Fluorescentでも良いかとも思うもん。

 

お家に帰ってもろもろお試し

とはいえ、お家にはアンプ鳴らせる環境なんてないので、
基本的にDTMユース、アンプシミュレーターで鳴らすことになります。

環境的には

ギター⇒BAX⇒AXE I/O ⇒Amplitube ⇒ヘッドホン

という環境。

とりあえず、Amplitube4で
ジャズコのプリアンプ+オレンジのキャビネットシミュレーターを入れて鳴らしてみると
「あー!想像してたORANGEの音……!」


※Orangeのキャビのモデルは以前に購入済み。。。

やっぱりキャビの影響は大きいですね。
使用するプリアンプによっても大分音が変わる感じだけど
ジャズコのモデリングであれば、固めのサウンド、乾いた感じの音がでてちょうどよいかなという感触だった。

フェンダー系も試してみたけど、
こちらは奥行き感が増した感じ、空間は感じるけどすこし音が遠い感じもするので、クリーンとか軽めのクランチではこっちも良さそう。

 

あと、本体についているキャビネットシミュレーターについて。
悪くないとは思うけれど、アナログなこともあり奥行き感の再現はイマイチかなーと。
ライブとかでPAにスピーカーから出してもらう分にはいい仕事をしそうだけど、宅録するなら普通にOUTPUTから録って、ソフトのアンプシミュを使ったほうがカッチリした音が録音できる。
EQとかリバーブとかでうまく処理もできそうなので、実用範囲内だとはおもうけど、最近のアンプシミュに耳が慣れてるとすこし物足りない感覚。(アナログ回路だしまぁしょうがない)

 

エフェクターのレビューっぽい話

本体の話じゃなくて、本体の周りの話ばっかになってきたので
少しだけ普通にエフェクターのレビューもしておこうかなと思いました。

まず、デカい。
BOSSコン2.3台分くらいw

まぁ、ブーストスイッチもあるので2台分と考えれば適切なサイズなのかもだけど
最近の2in1ペダルを見慣れているとちょっとデカいな―と感じる。

全てのつまみにはクリック感があり、おおむね20段階での調整ができるみたいです。

ゲインは0で音量も0になるアンプライクな設計。(というかプリアンプだ。)
9時くらいまではクランチでそこからぐいっとゲインが上がり、
12時くらいまでいくと、ハムバッカーでは十分な歪みが得られる。
シングルコイルだとやはり少し歪みは抑えられ、13時くらいまで進めても良い塩梅。

そこを超えると、ややジャンルを選びそうなダーティで激しい歪みが得られます。
ファズとまでは言わないものの、荒々しい歪みはEQもきちんと整理しないとただただ埋もれてしまいそうです。
ただ、このダーティで荒々しい歪みこそがORANGEの歪みなのかもしれない。僕は結構好き。

TOPとBOTTOMのEQは、かなりちゃんと効いてくれる。
TOPは削ってもミドルまで削れる間隔は薄く、高音域をきっちり調整できるし
BOTTOMは上げても飽和するようなローにはなりづらいと思う。(アンプの設定にもよるが。)
音が変わっている感覚はちゃんとあるけど、やりすぎない程度の塩梅でちょうどよい。
逆に言えば、とびぬけたセッティングにはしづらいと思うけど、ORANGEのアンプをとびぬけたセッティングにしたい人ってどのくらいいるんだろうか。。。

あとはMIDをうまく調整することで、相対的なTOPとBOTTOMの音量を決めるというのもアリなのかもしれない。

そしてMID。
可変パラEQということで、使いこなせば無限の可能性。
使いこなせなければ余計なツマミとなりやすいところ。

ということで期待を込めていろいろ弄ってみたのですが
めっちゃ使いやすい。むしろ味気ないともいえるかもしれない。

TOPとBOTTOMもそうだったのだけど
なんだかんだで極端なセッティングができないギリギリの可変幅になっている気がする。

だから、適当に回してても気に入るサウンドが見つかりやすい。
もちろん、狙いを定めて調整するのにも十分活躍するのだけど。

ざっくりとした使い方としては、
ハイミッドがほしければ、
レベルを多めに上げてFREQで右半分くらいを調整しながら欲しい帯域を探す。
欲しい帯域が決まったら、Qを調整して最後にレベルを再調整する。
もしくは、レベルを多めに下げてから、FREQで左半分を調整しながら要らないローミッドを探す。
あとは同じ手順で要らない帯域を絞る。

ということで、名前に「Pre-EQ」と冠してるだけあって、EQ部も扱いやすい感覚です。
ただ自由度は無限大というほどには高くないので、もともとのEQの感触が気に入るor気に入らないみたいなのはあると思う。

 

最後に、ブーストスイッチについて。
これは調整とかなくて単純にONかOFFかだけなんだけど

個人的には、かなり微妙な使用感だった。
ボリュームの変化も大きくないし、音質的にもちょっと変わったかな?という程度。

ソロを弾かせるためのボリュームであれば、もう少しブーストすべきだと思うし
音色を変えたいのであれば、もっとミドルを押し出してきてほしいところ。

ただ、試してないから想像でしかないのだけれど
歪むギリギリくらいのクランチに設定したチューブアンプにつないだ時に、
ブーストを踏むとアンプ側が歪み始める、みたいなセッティングにできると音色が変わって面白いのかもしれない。

何を狙っているのか公式HPを見直してみたけど

The Boost switch offers a ‘clean boost’ after the gain stage when the pedal is engaged to help your leads jump out of the mix in a live setting.

「ゲインステージより後ろでクリーンブーストがされるよ!これでライブのソロもばっちしだね!」

とのこと。

中空けたら半固定抵抗とかでゲイン調整とかついてないのかなぁ。

 

ちなみに、電源は9V駆動。
内部で18Vに昇圧してるとのことなので、9V以上かける必要もなさそう。

裏ブタをねじで外すと電池ホルダーもあるんで一応バッテリー駆動も可能とのこと。

中はこんな感じ。
配線が太いのはアンプの配線材と共用だからかなぁ。

トリムとかはなかったけど、オペアンプは全部ソケットに入っていたので
交換してお楽しみになれる可能性はある。(型までは見てない)

 

まとめ

ORANGEのサウンドには憧れるが、アンプは買えないなー
とか思うところがあるならまず後悔しないと思う。

ただORANGEへのこだわりが強い人は、ちょっと頑張ってDualterrorとか買ったほうが満足感は高いかも。
逆にEQでの調整が必要ない人は、とりあえず小型ペダルのほうを検討してみたら良さそう。

・ORANGEの音が欲しい
・持ち運びと音質調整の幅を考えてペダル型プリアンプが欲しい
・ゲインレンジの広いプリアンプが欲しい

の3つの内2つ以上に当てはまれば、試してみる価値はあるかもしれません。

 

“ORANGE BAX BANGEETAR が なかまにくわわった!” への2件のコメント

  1. 所有しています!
    公式にも載ってますが、電源は12Vまで対応可能でして、12Vで鳴らすとまた音の密度が上がってさらにオススメです!

    1. 日本のサイトには記載無くて、英国の公式サイトには9-12対応で内部昇圧で18-24Vになるって書いてありますね!
      情報ありがとうございます。今度やってみます!

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