M3頒布のDROP BY…に収録した曲を
ついなちゃんにボーカルを差し替えてアップロードしてみました。
DROP BY…の制作メモで少し語りましたが
この曲はもともと、
ブライド・ランナウェイ、雨音のカンタータと合わせて
Visualartsのキネノベ大賞に出そうと思って準備していたんですが
全くもって間に合わなかった曲です。
テーマに沿って、サビの簡単なデモを作ってから
九重に作詞を丸投げしてみたはいいものの、結局なにも手をつけずに〆切を迎えました。
DROP BY…を配信済み音源のアルバムにしようと決めた段階で
「1曲くらい新曲ほしいよな・・・」
ということで、仕上げました。
締め切りは過ぎていたので、応募条件のテーマとか何も考えずに
ひたすら好きなようにアレンジしていきました。
珍しくノリと勢いではなく
かなり色々考えて曲をつくったので、ダラダラと意図を書き記しておこうかと思います。
まず、サビのコードとメロで、いわゆる”いい曲”みたいな雰囲気は感じていたので
あまりロックに寄せずに、ピアノとストリングスでしっとり仕上げようという方向は決めていました。
音楽理論的に何かできるわけでもないので、
メロやコードではなく、楽器のアレンジでの展開の意外性みたいなのをテーマに
コツコツといろんな試みをしてみました。
例えば、1番のイントロからサビ前まで
お約束の通り、サビに向かってどんどん盛り上げていきます。
そして最高潮のサビで!一気にビートを落とします
ビートを落としたことでグッとボーカルに注意を惹きつけてから
サビの後半でビートを戻しつつ、4つうちのダンスビートにしてノリを出していきます。
ぶっちゃけ参考曲はこれです。
なので、裏テーマは
”ソロアイドルの持ち歌みたいな曲”
をイメージして作っています。
サビの後半でステップを踏みながら歌うアイドルの姿がまぶたに映りますね?
で、1サビ終わりのピアノは少し悲しい響きのテンションコードで締めています。
ハッピーエンド至上主義なので、”ここで物語は終わりじゃないんだぞ”という意図で。
1コーラス目で、起承転結の”起”はドラマチックに演出できたので
2コーラス目は、”承”として日常のエネルギッシュな感じをイメージしてストレートなアレンジを。
サビも最初から4つうちですね。
そして物語は起承転結の”転”へ。
2コーラス目の後にあるのは今まで出てこないDメロです。
ガラッと雰囲気を変えて、コード進行を抑え気味にしつつ少しマイナー気味な雰囲気を咥えてます。
伴奏のコードは異なりますが、後半でBメロのメロディを引用して
いままでの過去を振り返るみたいな感じのイメージです。
そのままギターソロへ。
あまりギターはふざけ過ぎずに、メロディックなギターソロでフィナーレへ向かっていく感を意識しています。(その分ベースが少しふざけてますが)
最後のサビは、1サビと同じくビートを減らしてドラマチックに。
後半はビートを戻して、楽しげなハッピーエンドへ向かっていきます。
そして、アウトロも
しっとりしたエンディングになるのかな?と思わせたところで
楽器陣が入ってきてやっぱり賑やかなハッピーエンドへ向かいます。
最後は、1サビ終わりのピアノのコードと対比するように
明るいコードで、”めでたしめでたし”を表現しました。
というわけで
山場と谷をはっきり意識的に作って、曲全体にストーリー性を持たせたつもりです。
一歩間違えば、浮き沈み激しいメンヘラ曲と言えなくもないですが
土台のメロディが綺麗なので、なんとか綺麗な雰囲気におさまったんだと思います。
作っていて色々勉強になったし
なんとなく曲のストーリー性というものの片鱗に触れられたような気がします。
でも疲れるので、
次回はもっとロックンロールで頭使わない曲作りたいですね!