ステンレスフレットへ交換のススメ~②受け取り編

ちょっと前ですが、ステンレスフレットに換装したストラトを受け取ってきました。

前回は交換前の検討とかショップでの相談内容が主だったので
今回は換装後の感想とかをメインに。

①受け取り

作業完了のメールが来たのでその週末に早速受け取りに行きました。

特に問題とかもなく、依頼どおりに作業終わってます。
弦高とかもいい感じにしてくれということだったので、こちらで適当にセッティングしておきました。

とのことだったので、とりあえず確認のため試奏ブースへ。

5~10分くらいかけて、
スライドやチョーキングのやりやすさとか、各フレットの鳴りを確認しましたが
全く不満の無い状態……というか

ぼく「弦高が前より低い感覚なのに、チョーキングが詰まらなくて弾きやすいです」
松田さん「あーそれはネックすこし反ってたんで、フラットにした影響だと思います」

なるほど!
ネック調整されてた影響も大きく、フレットの材質抜きにしても数段弾きやすくなってました。

特に音色の違和感も無く、ステンレスフレットの演奏性も十分に感じられたので
問題ないということで
下取りのギターを売りつつ、それでも足りないフレット交換の代金を払い、
無事にストラトの換装が終了しましたとさ。

-完-

 

②ステンレスフレットのプレイヤーとしての感想

というところで、換装のレポートは終わってしまったので
ここからは僕の思うステンレスフレットのメリットとか感想をちょこちょこ書いておこうと思います。

 

見た目がピカピカ。触ってもつるつる。

ステンレスなので、化学的な変化が発生しにくい、
つまり。サビやくすみのような現象が発生しません。

弦交換時にさっとひと拭きするだけで、楽器屋さんに置いてある新品ギターのごとく
フレットが光を反射します。

いや、それ音に関係ないじゃん!って思うかもですが
サビやくすみがないということは、表面がなめらかなままということなので
気合い入れてフレット磨きなどのメンテナンスしなくても、チョーキングやビブラート時の摩擦が少ないんです。

フレットが小さいと、結局は指板に弦をかなり押し付ける形になり、
指板と弦をこすることになるのであまり恩恵がなさそうですが、
ミディアムジャンボとかの少し大きめサイズのフレットであれば、指板にかかる力は少なく、フレットの摩擦が演奏性に直結します。
(もちろん、押弦の強さ次第ではありますが)

丁寧に磨いた通常フレットでも同様ではありますが、
メンテが楽という点は、忙しい現代社会人ギタリストにはありがたいメリットですね。

強くて硬い

ギターのフレットって沢山弾くと結構すぐ削れるんですよね。
削れると言うと、やはりチョーキングやビブラートをするポジションのイメージが強いと思いますが、
ぶっちゃけ、その奏法であれば幅広くなだらかに削れてくれるので演奏性は下がらないんですよね。

ローコードを多用するギタリストとかだと、
毎回フレット上の同じ位置に弦が当たっているので、弦のカタチにフレットが凹んでることが多々ありますね。
そちらのほうが演奏性としては大問題で、押さえたあとにビブラートとかがすごいやりづらい状態になります。

あとは、移動時は弦がフレットに当たる位置はローコードと同様に一箇所になるので、本当はフレットガードとかちゃんと用意したほうが安心なんですけど、ギター買ったときについてこないので割と使わない人が多いですね。。(僕も)
削れづらいステンレスフレットなら、比較的気にしなくても問題になりません。

サウンド面のデメリットはあるのか。

サウンドは変わります。多少。
ただ、最近のギターに使われるようなフレットであればそこまで大きな差にならないんじゃないかな、というのが僕の感想です。
ビンテージタイプの柔らかいニッケルナットとかだとどうなのかわかりませんが。

まともに比較動画録ってなかったので、
音作りも異なる、かなり適当な比較になりますが
下記に僕のフレット交換前とあとの同じギターの動画を貼っておきます。

 

 

ぶっちゃけ、エフェクターとか使い分けて音作りしてる人なら
その課程で吸収出来るくらいの差なんじゃないかなと。

一応、理屈の上ではフレットが固く、質量も大きくなるので
金属的な響きが増える≒音が固くなるとのことです。(第一回の記事を参照)

ただ、僕の場合はその対策として、ナットも交換している部分も吉と出ているのかもしれないですね。
おそらく、人工牛骨だったナットをフレット交換に合わせてオイル漬け牛骨に換装しています。

お気に入りのアンプ1発をアンプ直で使うような硬派な人だと
もしかしたら出音の差が気になるかもしれません。

 

ごく個人的な意見として
ギター本体は音色は及第点が出てればOK、演奏性が高ければ自分の演奏力が発揮できていい演奏が出来る
というささやかな持論があるので
音が多少変わる程度で、かなりの演奏性やメンテナンス性が手に入るなら
メリットのほうが大きいと思ってます。

というか聞いてる側でその音の変化分かる人なんてごく一部!
ミスが減ったり、感情的なビブラートが出来るようになったほうがより多くの人が感動できるよね!って思ってます!

セミアコとかのアコースティックな響きを重視するギターにはもしかしたら合わないかもしれませんが、
ソリッドな音を求めるギターであれば、どちらかと言うと音色変化もプラス側の変化と捉えることも出来るかもしれません。
音色のためにビグスビーをつけるみたいな感じで。

ただ、ステンレスフレットに限らず
フレット交換時の演奏性の変化は、作業者の技量も関わってくるので
依頼する場合は信頼できる方に依頼するのが第一ですね。

 

まとめ

ステンレスフレットは良いぞ。
弾きやすくて見た目が格好いい。

自前のアンプ直の硬派なギタリストでなければ、おそらく音色の変化もそんなに気にならないかと。(ギター本体の元の音色にもよるけど)

ただ、そこそこコストがかかるのがデメリット。
4万~5万くらいなので、良い歪みペダルが1台買える。

ただ、ギタリストにとっての演奏の個性を決めるのは
音だけでなく、弾き方とかの表現の部分も大きいので
そのニュアンス部分の補強と思えば、割とアリなコストなのではないかなと思います。

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