手元にハムバッカーのギターがなくなった。
唯一のハムが乗っていたテレキャスも、リアP90一発の変なギターに改造してしまった。。
と、いうことで手ごろに買えるハムバッカーの音を探していたところたどり着いたのが
「モデリングギター」
VoxのStarStreamが手ごろでよさそうだなーと思って眺めてたんですが、
楽器屋さんに中古でVariax300が入荷したとのことで、行ってみたら思ったより好印象だったので買っちゃいました。
PUがないので見た目が不思議だけど、赤いボディでおしゃれです
モデリングギターって?
テレキャスだとか、ストラトだとか、レスポールだとか
いわゆるギターの「個性」と呼ばれる部分をシミュレートして、いろんなギターの音を出そう!というコンセプトのギター。
このVariax300の場合、
テレキャス、ストラト、レスポール、セミアコ、フルアコ、リッケン、グレッチ、エレアコ、リゾネイター系
くらいの音がモデリングされています。
仕組み的には単純で、
マイクで拾った音を、ギターに内蔵しているエフェクターでもろもろ加工してる
ってイメージで大体あってるはず
デジタルエフェクト内蔵なので、電池がなくなると音が出なくなるw
音はどうなん?
ストラトとテレキャス以外は現物持ってないので比較しようがないのだけど、
まぁ、何となく雰囲気出てるやん?ってレベル。
試奏するときに、同じ値段のジャグマスター(スクワイヤのやつ、ハムバッカー)と比較させてもらったんだけど、
Variaxのほうが落ち着いて聞きやすい音だった。
逆にジャグマスターのほうが、暴れた感じのサウンドでピーキーというか、なんというか。
モデリングなので、目指してる音がいわゆる「往年の名機のレスポール」のイメージだからか
パッと聞いた感じだとVariaxのほうがいい音に聞こえた。
ただ、ほかのレビューにもあるように、ブリッジミュートのズンズク感みたいなアタックの部分は
VariaxはピエゾPUなのもあって、微妙にニュアンスが違ったのだけど
それ以外については、同価格帯で考えるならいい音してる気がする。音色についてのコスパは意外と高そう。
レコーディングに使うかといわれると疑問が残るんだけど、
例えば曲作り中に、こっちのパートはテレキャスがいいかな、レスポールがいいかな?なんて時に
Variaxがあれば、さらっと弾き比べてみれるので良さそう。
本気のレコーディングの時は、いいギターを借りて録音すればいいと思うぞ!
あとは、Liveで曲の雰囲気に合わせてギターを変えたいときとか
エレアコの音を使いたいけど持ち替えが面倒なときとか。
音自体には細かくこだわらないけど、雰囲気を寄せたい。
そんな時には十分実用的なギターだと思った。
#10年前の機材なんだけどな
使い勝手とか
Variax300は低価格モデルなので、ギター本体がチープ。
新品実売30000で売ってるギターとかのレベル。
調整すれば、弾きづらいとは思わないけど
弾きやすいとは決して言えない。
Variax500も試奏してみたんだけど、少しだけ質感が上がった感じはあった。
ただ、ネックがちょっと太くなっていたので人によっては300のほうが弾きやすく感じるかも。
フジゲン製のVariax700には出会えなかった。
とりあえず、1万円セットについてくるような「弾けない」ギターではないギリギリのラインを攻めた感じ。
弾けないレベルにならないのはさすがLine6といったところなのか。。
あとは、やはり電力問題。
専用のBoxとステレオケーブルを使えば、アダプタ経由で給電できるらしいが
中古だったので付属せず。。。(今度自作したい。。。)
9V電池か単三6本の電池ボックスを入れて動くんだけど
9V電池だとちょっと容量不足。弾き続けると4時間くらいで電池なくなる。
単三はまだ試していないけど、たぶん9Vよりは容量が多いので長持ちするはず。
動画とか
ギターモデルを変えながら、そのギターを使ってそうなフレーズ弾いた、、、つもり pic.twitter.com/vjAGVOBe8I
— さとうたくや (@fits_696) June 11, 2019
買った翌日くらいにさらっと弾いてみた動画。
歪ませてるからわかりづらいけど、なんとなくギターが変わってる感じが伝わるかなと。
試しにRecしてバンドサウンドとして混ぜてみたのがこれ。
Variax300 + BIAS FX というシミュレーターだらけのギター音源。
右chがテレキャスのミックストーン、左chが335(セミアコ)のリア、リードがレスポールのリア だった気がする(うろおぼえ)
リードだとちょっとアタック感足りなくて、イマイチパンチが足りない気もするけど
スムーズなトーンという言い方もできる。
バッキングは、目立たないので
歌モノのバッキングギターとしては十分な仕事をしてくれるんじゃないか。
総評
用途次第では実戦もイケる、手ごろなセカンドギター。
何より、普通だったら手が出しづらい12弦ギターのモデルが、エレキとエレアコの両方であるのもお得感。
レスポールの音が欲しいなら、安くてもレスポールを買うべきだし、
テレキャスの音が欲しいなら、安くてもテレキャスを買うべき。
このギターを買う人間は、単純に「いろんな音がでること」に魅力を感じれる人間であるべき。
あと、これで実売中古30000っていうのは地味にコスパ高くないですかね!
追記:2020年・夏
このギター、初心者には絶対おすすめしません。
リードだとちょっとアタック感足りなくて、イマイチパンチが足りない気もするけど
と、買ったときのレビューでは書いているけど
その理由として
アタックのサウンドを再現することで、設定したギターっぽさを出してるみたいです。
つまり、レスポールモデルを選択している状態で
ピッキングニュアンスで強く弾こうが、弱く弾こうが
基本的には”Line6がイメージするレスポールのアタック音”になるということ。
ピッキングの当て方が下手くそでも、そこそこいい音に聞こえちゃうので
初心者は自分のピッキングの粗に気付きにくくなってしまうので良くないと思う。
逆に、ギター弾きなれてる人だと前に上げたように
なんとなくピッキングニュアンスに追従する感覚が薄くて気持ち悪いと思う。
エレキギターというよりかは
ギターと同じ演奏方法で演奏できる、ギターっぽい音の出る楽器
という感覚が正しいのかも。
全く使えないとか、こんなんダメだ!とは言いませんが
エレキギターを始めるためにVariaxを買うのはちょっと良くないかなと感じました。